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【英語】英語の語彙を増やすには?

以前、友人と英語に関する話題で盛り上がったのですが、
彼らの多くがそれぞれのキャリアで英語を使えるようになりたいと言っていました。


そして

「英語の語彙力がもっとあれば英語ができるようになるのになあ」

という声を聞いた時、
もしかしたら(いや、きっと)英語上達のためのお手伝いが
私にできるのではないかと思うようになりました。


私は自分の英語力を高めるために
これまで多額のお金を英語の学びに投資してきました。


その結果、海外一人旅のときに事前の航空券やホテルの予約、
現地での英語でのやり取りで困ることはまったくなくなりました。


また、アメリカの大学院と日本の大学院で「英語教授法」を徹底的に学び、
英語教育者として18年間に渡り多くの中高生に実用的な英語を教えてきた経験から
学習者がどのレベルで英語習得につまづいているかが明確にわかるようになりました。

私はアメリカの大学院で、
Teaching vocabulary(語彙教授法)というコースを受講しました。


その時の指導教授は、
世界で有名なMr. Vocabularyと呼ばれている、
Prof. Paul Nationでした。


Nation教授は、とても穏やかな気質で、
ユーモアに富むオーストラリア人の教授です。


当時使っていたテキストは、
Nation教授が執筆されたあまりにも有名な以下の本です。


この本では、
バランスのとれた語学コースには、
次の4つの要素が含まれるべきだと強調しています。

1. 理解可能で、意味に焦点を当てたインプットから学ぶこと

つまり、単語を切り離して覚えるのではなく、
リスニングやリーディングを通して
新しい言語を学ぶことが効果的だということです。


その際、インプットとして使うリスニグやリーディング教材は、
学習者が少なくともそれらの教材の95%の語彙をすでに理解できている
レベルのものであることが望ましいのです。




2. 語彙自身に焦点を当てて学ぶこと

リスニングやリーディングを通した学びに続いて
語彙自身に直接焦点を当てた学びの時間を取り入れることも必要です。


Nation教授から教わった語彙習得方法の中で私の一番のお気に入りは
「カード」を使った語彙習得方法です。

3. 意味に焦点を当てたアウトプット

スピーキングとライティングは
語彙力をつけるのに非常に効果的な手段です。


このような創造的な活動は
以前に出会ったことのある語彙の知識を強化するのに役立ちます。


4. 流暢さを高める

新たに出会った単語ではなく
学習者がすでに知っている単語を使う機会を増やすことで
英語が流暢になっていきます。


これを「recycling(リサイクル)」と言います。


語学コースでは、
上記4つの要素がだいたい同じ割合でレッスンに組み込まれることが必要だと、
Nation教授は述べています。


つまり、
25%はリスニングやリーディングによるインプットに焦点を当てた指導を、
25%は単語に焦点を当てた指導を、
25%はスピーキングとライティングに焦点を当てた指導を、
25%は流暢さのトレーニングに焦点を当てた指導を
レッスンに入れるべきだと言うことです。


現在、多くの語学学校ではレッスンに上記の4つの要素が
バランス良く組み入れられていないのが現状かと思われます。


また、電車内でどこかの学校の生徒が
英単語の本をじっと眺めている(笑)のを見て
もったいない学び方をしているなあと思ってしまいます。


語彙指導の原理原則を踏まえて
学習者が日常生活で使える英単語を習得できるよう、
recycling(リサイクル、繰り返し)を意識して英単語指導を行えば、
学習者の語彙力はみるみる上達するのです。

まとめ

英語の語彙力を高めるには、以下の4つの要素を同じ割合で取り入れましょう:
・リスニングやリーディングによるインプット
・単語
・スピーキングとライティング
・流暢さのトレーニン