『キムタツ式「名スピーチ」リスニング』刊行記念セミナーへオンライン参加して、英語力を確実にあげることができる方法を学んだ
私はこれまで、木村達哉先生のセミナーに参加したいと思っていましたが、
セミナー会場が遠くてなかなか参加することができませんでした。
でも、コロナの影響もあって、今はオンラインで参加することができるようになり、
非常にありがたく思っています。
今日は、自宅からこちらのセミナーにオンライン参加しました。
このセミナーに参加した目的は、
・自分自身の英語力をCFERのB2レベルからC1レベルに上げるためのヒントを得たかったこと
・自分の生徒のリスニング力を上げるための方法を学ぶこと
でした。
セミナー参加後の感想は、これら2つの目的にぴったりあっていて、
100%の満足感を得ることができました。
このセミナーで学んだ内容を忘れないよう、
そして私と同じようなお悩みを持っておられる方のお役に立てるよう、
今回の学びをまとめておきます。
リスニングが苦手な理由
先日、私の生徒の一人が英検を受験したのですが、
ライティングはできたけれどもリスニングが自信がないと言っていました。
木村先生によると、リスニングが苦手な理由は次の2つです。
① 単語や表現不足
② トレーニング不足
①に関しては、聞いてもチンプンカンプンな英文を何度聞いてもリスニング力はつきません。
なので、最初からスクリプトを見ながら音声を聞くことから始めるのがおすすめです。
また、スクリプトを見て、知らない単語や表現を丁寧に学んでいくことも必要です。
②に関しては、通訳学校のトレーニング手法を活用することで、
飽きることなく同じ英文のリスニング練習をダイナミックに行うことができます。
私自身もかつて通訳学校で学んだことがあるので、
今回木村先生からご紹介いただいた通訳トレーニング手法は、
非常に効果的だと実感しています。
通訳トレーニングの詳細
今回のセミナーでは、最近出版された以下のテキストから
Steve Jobsのスタンフォード大学の卒業式でのスピーチの一部を使って、
実際に通訳トレーニングを行いましたので、そのやり方をご紹介します。
Steve Jobsのスピーチはこちら。何十回見たかわかりません。
このスピーチを聞いて、心が震えました。
① Listening
まず、スピーチの一部を聞いて、与えられた質問に答えます。
② Dictation
次のような形式の空所に、聞いた英語を書いていきます。
Thank you. I’m _____ _____ _____ _____ you today _____ your commencement ___ one of _____ _____ _____ in the world. (以下、省略)
ディクテーションをする目的は、自分が聞き取れなかったところを見える化することです。
③ 分析 (Reading)
自分が聞き取れなかったところに焦点を当てて、聞き取れなかった部分が
元々知らない単語なのか
知っている単語だけれども聞き取れなかったのか
を分析します。
そうすることで、元々知らなかった単語については、そこでしっかり覚えるし、
知っている単語が聞き取れなかった場合は、
単語と単語のリンキングによる発音の変化について何度も声を出して言えるようにします。
ここまでできたら、いよいよ通訳トレーニングです。
通訳トレーニングの時は、イヤホンを使います。
イヤホンがないと、自分の声で、リスニング教材の音声が聞き取りにくくなるからです。
また、教室では、大声を出さずに、
whisper(つぶやく)程度の声で練習するよう、生徒へ伝えます。
④ 通訳トレーニング
1. Overlapping
スクリプトを見ながら、音声を真似て重なるように声を出していきます。
最初はなかなか言えないところも、
その部分を何度も繰り返しOverlappingすることで段々言えるようになります。
2. Shadowing
ここでは、スクリプトを見ないで、聞こえてくる音から1秒ぐらい遅れて声に出します。
この際、意味を考えながら英語を言うことが大切です。
3. Back-translation
ここでは、最終的に、日本語訳だけを見て英語で言えるようにします。
そのために、次のステップで少しずつ練習します
・音声を聴きながら、下の英語の空所を埋めながら音読します。これを4回ぐらい繰り返します。
・日本語訳を参照して、下の英語の空所を埋めながら音読します。
Thank you. I’m _____ _____ _____ _____ you today _____ your commencement ___ one of _____ _____ _____ in the world. (以下、省略)
その際、英語が出てこなかったら、英語のスクリプトで確認しながら、ゆっくり練習していきます。
これを何度も繰り返して、スラスラ音読できるようにします。
・日本語訳だけを見て、英語に直します。
その際、英語が出てこなかったら、英語のスクリプトで確認しながら、ゆっくり練習していきます。
これを何度も繰り返して、スラスラ音読できるようにします。
・最終は、Steve Jobsになりきって、何も見ないで英語でスピーチをします。
⑤ Speaking & Writing
通訳トレーニングが終わったら、次のステップで「自分のこと」を英語で言う練習をします。
・尋ねられたことについて英語で答える。
・うまく話せない場合には、次のステップに従って再度チャレンジします。
Step 1. 日本語でいいので、話すべきことをメモする
Step 2. メモに従って英語スクリプトを書く。
英語でうまく書けない場合は、
翻訳ツールDeepLなどを使って英語にする。
DeepLを1ヶ月間毎日使ってみましたが、
日英、英日とも精度の高さにかなりびっくりしました。
自分が本当に言いたいことを英語で言えずに、
浅い思考レベルの英語で表現し続けるよりは、
このような素晴らしい翻訳ツールを使って、
深い内容を英語で言えるようになる方がずっと価値があると考えます。
今回学んだやり方を、
早速明日からの英語の授業で取り入れていくのと同時に、
私自身の英語レベルの向上のためにこのやり方を取り入れていきます。
現在、英語力が伸び悩んでおられる方は、
ぜひ興味のあるリスニング教材を使ってこのやり方をお試しください。